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ファミリーヒストリー

2019/06/24(土) 19:30〜  NHK

   
   
   
   
 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 
   
   
   
     
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   


賀来という苗字は珍しい。


  賀来さんが持参して来たのは、祖父(賀来速人さん)が出版した
  「すさび」という本。
  「肥前島原藩砲術師範 大砲鋳造」というのが書いてある。
  大分で大砲を作っていたという記述がある。
  賀来家を愛して、話は盛っているのでは?という疑念が。
  自費出版じゃなく、ちゃんと作家等であったら内容の信ぴょう性が
  疑問あり、本当?っていうのがある。
  それで今回番組で調べてもらったとのこと。

  賀来さんは、すんごい緊張しており、ありがたい気持ちと、
  (スタッフの)みなさんが本当に一生懸命に調べてくれた事への
  感謝の念があった。

  大分市の「賀来」駅。ここは賀来の地名や会社が多い。
  元々大分の南部に居た「大神一族」が大分市の「賀来」に移り
  住んできたもの。
  直接のルーツは「近世賀来氏大祖景吉」という人物(賀来景吉氏)。
  そこから六代たどり”女優 賀来千香子”となる関係。

  賀来という字を読める人は一昔前はおらず、名刺にフリガナを
  付けていた時代もあった。
  賀来家の初代、大庄屋となり、年貢のとりたて、材木問屋、蝋燭
  作りに励む。
  賀来惟秀(これひで)、庄屋でありながら商売の才能もあり、様々な
  商売行い、農業、酒、醤油、両外相まで手を広げる。
  しかし一揆が発生し、村人に襲われ家は焼かれ、命からがら逃げる。
  貧しさや身分の違いが人間をここまで変えるのかと驚く。
  その息子の惟熊(これだけ)は賀来家の再興にあたり、村人と同じ
  目線に立つ事を考え、自ら大地を耕し、植林の苗を村人に配って推奨し、
  地面の保水なども考えた。
  植林と蝋燭作りで村民の材を作り、全体が潤う事を考えていた。

  1840年にアヘン戦争勃発。清が英国に敗れ、不平等条約を結ばされた。
  鎖国をしていた日本の周囲にも外国の船が洗われ、幕府は海の防備
  に備える。

  様様なルートで情報を集めて設計を始め、鋳造の釜を作り鋳型を作る。
  村民も反射路炉の耐火煉瓦を作る等協力を行う。
  中々十分な強度が持つ鉄を作るのに苦戦するが、さらに様々な情報を
  得て、強度を増したものが出来る様になった。
  そして、神社での試し打ちが成功(民間初の大砲)。
  私財を投入して大砲鋳造事業を進める。
  それは国防もあることながら、かって自分らが村人から襲われた経緯
  から、自分だけでなく、村全体が経済的に潤い、以後鋳造技術を糧に
  手に職を付ける意味でも重要であった。
  又、世界遺産にもなった「萩反射炉」は高い技術の成果。

  しかし戦は国内での長州征伐が始まり、九州にも影響が出る。
  そして、賀来惟熊は悩んだ末、反射炉を自ら破壊した。
  地域振興と言っても日本人同士の内戦に大砲を使わられるのに疑問が。
  また政治的にも武器となりえる反射炉を持つ事が地域に不利益に
  なるのではとも考えた。
  壊した煉瓦で佐田神社の壁を作り、80歳の人生を終えた。

  賀来さん曰く、自分が作ら上げたものを自ら壊すってすごい、0から
  積み上げたものを。
  優しい、何か。すごい、いいなぁと思って。すごい。
  自分が苦労して作り上げたものを。
  村人の方との気持ちの共有、地域の人、お世話になった方を大事にした。
  血と汗と涙で作ったものを、正しい気持ちで壊すというのがいい。

  惟秀(これたけの)の息子達は農業、神主、郵便局に勤める。
  惟準は私財をなげうって学校を作って、地元の子供を教えた。
  大砲を賀来家が壊した事で村人たちの食い扶持を崩した事もあり、
  次に食べるのに必要な教育をほぼ無償で施した。
  (尚、惟準の墓は生徒たちの寄付で作られたものである)

  次は養子(これが祖父の賀来速人)を迎えて教育を熱心に受け、
  三菱銀行に勤めて営業成績は優秀で支店長を務める。
  絵画を描くのが得意で、銀行内にまで飾られる。
  一方、祖父速人は多彩な趣味で有名人だった。

  そして賀来さんの父・昭一郎さんは面接の際に趣味の事を色々と
  根掘り葉掘り聞かれて、泡を食った。、
  そして昭一郎さんはは自分の経験から
  「上から目線でなく、お客様目線でやれ」
   部下に責任を押し付けず、自分でやって取引先に誤りに行く。
   それで取引先に可愛いがられる。」
  を実戦した
  その昭一郎さんに見合話が出て、それが母となるヨシ子さん。
  昭一郎さんは、ヨシ子さんの美貌に見染める。
  ヨシ子さんの決め手を問うと、
  「うーん、別に……なかったですね、決め手はもうそろそろなんて」

  一方、ヨシ子の奥津家も名門。
  小田原にて、明治より土建業を営んでいたが新しい商売も模索。
  鉄道会社の蒸気機関車の滑り止めの為に、川から砂をすくって
  売っていた、
  川砂で稼いだ金を元手に国府津駅前に薬局を開業。
  ヨシ子はおしとやかな女性に成長し、同級生からもしょっちゅう
  声をかけられていた。
  親戚の方曰く「千香子には悪いが、千香子よりもきれいだったかも
  しれない」とのこと。

  結婚して世田谷に住む。
  長男が生まれ念晴が生まれ(賀来賢人さんの父)、そして三年後に
  賀来さんが誕生。

  賀来さん曰く、両親がテレビに出るのは恥ずかしい(実はちょっと
  面白い両親とのこと)。

  脈々と受け継がれる「上から目線はやめる」「他人の為に尽くす」
  賀来家の教えは守って行こうと。そこは誇らしいと賀来さん。

  又、活発で人なつっこい賀来さん対して、賀来家は厳しい躾を。
  母方ヨシ子さんは特に厳しい。
  賀来さんのスカートを下げて、お尻ぺんぺん。
  風呂敷に服一式包まれて背負わされて玄関外に立たされる等、
  祖母が厳しい方の流れを組んだもの。
  「身長が伸びちゃって嫌だ。大きな子になって」と”ざる”を頭に
  被らされ身長が伸びない様にしょうとした。
  嫁の貰い手が無くなると思った故の行動。
  だから、賀来さんは国府津に行くのは楽しいけど、祖母の居る家を
  訪ねるのは抵抗があったとのこと。

  その後両親の進めもあり、女子美術大学の付属高校へ進学。
  母ヨシ子さんから先生への語彙札の際に、初対面ながら
  「煮ても焼いてもいいから厳しく指導してください」と申し出て、
  先生は、”厳しい、家柄を感じさせる子”との先生の感想を持った。
  勉強とバトミントンを両立し、バトミントン部のキャプテンになる。
  バトミントンの夢中の時期に「原宿を歩いていて声をかけられた」と
  報告したら「この大事な時期に…騙されているんだ」と先生からもお
  反対された。
  ちなみに、賀来さんが歩いていると、次から次へと名刺を握らされ、
  鞄に突っ込まれ、挨拶される騒ぎになったとのこと。

  既に女子美術短期大学への進学が決まっていた賀来さんは、
  「短大へはきちんといく、モデルをやってみたい」と両親に申し出る。

  両親は大反対。
  そこは賀来さん強硬突破。
  悲しいけれどそこは行く。玄関の前を通る際に、母・ヨシ子さんが
  千香子さんに当てに化粧瓶を投げて肘にあたり、賀来さんは泣き
  ながら仕事に向かって行った。
  賀来さんはヨシ子さんに内緒で父・昭一郎さんに何かアドバイスは
  ないか?と尋ねられた時に、
  「一つ言えるのは、その世界で1日でも先輩の、特に裏方の方に
   挨拶をするのがいいんじゃないか」
  とアドバイス。
  女子美術短期大学に入学すると共に、積極的に現場で挨拶を行う。
  そして、JJの表紙のモデルになる。

  父は娘が芸能活動をやっている事を内緒にしていたが、娘が
  ライバル銀行に抜擢され、珍しい苗字であるために、ついに職場に
  バレてしまうことに。
  立場はないわ、銀行員の娘が芸能界に居るとか、全くすごい
  厳しい目で見られる。。
  ましてライバル銀行のCMに出演するとは…、責められたとボヤく
  父・誠一郎さん。

  やがて活躍の場はモデルから女優業へ。
  民放(TBS)のドラマ「白き牡丹に」に。
  両親は最初はまともに放送を見られなかった。毛布を被っていて
  見ていた、入社試験以上に緊張したとのこと。
  一話終わったらホッとして、近所や親戚が見たといってくれて、
  それで雪解けして協力する様になった。
  「謙虚であること」という賀来家の教えが、賀来さんを支えている。

  甥にあたる賀来賢人さんは,
  「行く先々にておばさんにはお世話になりましたと言われ、そこは
   ありがたい。コンプレックスでもあるが、自分の力でがんばろうと
   思うし、叔母も何も言わなかった。距離感もいい感じ。
   最新は仕事の話も出来る様になった。」
  とのこと。

  佐田小学校では、賀来家の行ってきた偉業を6年に渡り生徒自らが
  調べて学ぶという。
  謙虚であること、信念を貫く事、賀来家の教えは次世代へ伝えらる。





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