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あたたの知らない京都旅 1200年の物語

2023/09/07(木) 21:00〜  BS朝日
 「あの名曲に歌われた三つの名所」




 京都に関する様々な歌で、最も有名な曲が「京都 大原 三千院」の歌い出しで
 知られる「女ひとり」。
 その大原三千院を賀来さんが訪れる。

 早朝訪問だからこそ経験出来る事は、寺院の早朝拝観。
 女ひとりの歌詞にも出てくる、大原を代表する場所の三千院門跡は、8世紀に
 比叡山に建てた小さなお堂が始まり。
 早朝の空気、空の青、緑の苔等が楽しめる場でもある。

 有清園は、凛とした空気に包まれれ、東洋の宝石箱と呼ばれる。
 緑の木々と苔は、浄瑠璃浄土を示している。
 とっても空気が澄んでいると、賀来さん。
 三千院の中でも特別なのが往生極楽院で、巨大な国宝・阿弥陀三尊像の
 姿がある。
 さらに御堂の天井には、往生極楽院天井画の復元模写があり、鮮やかな
 極楽浄土が描かれている。

 次に弁天池を訪れる。
 恋に疲れたのか、憑依されたのか。
 恋につかれた女性が訪れる地とも言われる。
 かっては、都で逃れて隠れ住む陰性の土地だった。

 さて女ひとりの歌詞で、作詞した永六輔さんは、三千院の名前を勝手に使って
 怒られると思ってビクビクしていたとのこと。
 実際は大原の方の有志が、石碑に京都大原の歌が描いて感謝していること。
 70年代、ファッション雑誌を片手に旅をする若い女性(アンノン族)も多く大原を
 訪れた。
 亡くなる2年前にには永先生も訪れた。
 実は学生時代にも大原の地を訪れており、思い入れがあった土地なので
 余計に訪れたかったとのこと。

 歌詞の2番目に出てくる高山寺は、紅葉の名所でもある。
 積水院は鎌倉時代の遺構であり、目の前に広がる自然美溢れる景色は
 壮大なパノラマ。
 川端康成小説で、主人公がこの景色を好んで見ると言う一節がある。
 又、ここには有名な国宝・鳥獣人物戯画(複製)がある。
 これは、日本アニメのルーツとも呼ばれるもの。
 生き生きと表情豊かに描かれている。
 賀来さんは、舞台「吾輩は漱石である」で、鳥獣人物戯画の帯を着させて
 いただいた事もあり感激する。
 絵巻は4巻きもあり、誰が書いたかも不明であるが、国宝級のものである。
 なぜ、これがここにあるのか?
 当時、明恵上人はこの地で仏の道を求道し、あまりの極みで自ら右の耳を
 削ぎ落す程。
 その生き様は、武士等の生き方にもその規範として反映された。
 高円寺は、日夜仏教を学ぶ文化サロンだったとのこと、国宝もここに多く
 寄贈された。
 お茶もここに伝わり、栄西請来の茶の種子を栂尾に撒き、茶の普及の
 契機をなしたことは後の宇治茶に繋がった。、

 歌詞の三番目に出てくるのは嵐山。
 60年代までは景観の素晴らしい地域。
 平安時代から歴史を重ねる大覚寺を訪れる
 ここは、仏像がなく、その先にある建物を拝む変わり種。
 嵯峨天皇の離宮であったこの場。
 嵯峨天皇と弘法大師が仲が良かった。
 都に疫病が広がり、嵯峨天皇は弘法大師より般若心境を書くことを勧める。
 天皇は1文字書くことに祈っていて、全部書き上げた時に疫病は収まった。
 その般若任侠が納められている心経殿を拝む形を取る様になった。
 大沢池は1200年前からある。唐の池を模した人口池。
 当時の水面の月を見て楽しんだ

 奥深い京都を知れた賀来さんは「凄い」と一言。
 名曲の力と、永さんの世界が広がっていくのを感じたとのこと。





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