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家庭画報 2020年3月号

賀来千香子さん、皇室ゆかりの世界遺産で日本文化を堪能する
  
  
宇多天皇が創建、約1000年にわたり皇太子皇孫が住職を務めてきた、
門跡寺院の筆頭格、仁和寺。
御室御所とも呼ばれる古利が始めた文化体験プログラムを楽しむのは
賀来千香子さん。
夕方5時、かって門跡が過ごしていた御殿の「宸殿」は、宿泊所の貸切に。
上段の間から3室が連なり、四季折々の貴族の風俗が描かれた襖絵に
囲まれた?厳な空間で、雅楽を鑑賞する賀来さん。








五重塔の内部は時空を超えた曼荼羅の世界
 



 
 宿泊者は僧侶の案内で非公開の伽藍を見学できるl。
1644年建立、重要文化材の五重塔もその一つ。
内部には大日如来を中心に五仏を配し、極彩色の曼荼羅の世界が広がる。
賀来さんは「江戸時代の気配がそのまま残っていて素晴らしいですね」と
見入って。






響仁和寺ならではの特別な文化体験の数々

 仁和寺出向の長岡誠宏さんのご案内で、非公開エリアをめぐる賀来さん。
 国宝の金堂や重要文化財の五重塔の内部のほかに、2019年秋に
373年ぶりに公開された観音堂も拝観し、感無量の様子です。
 翌日は仁和寺の御室流生け花にチャレンジ。
 悠久の歴史と深遠かつ雅な文化をあますところなく堪能します。


賀来さんと仁和寺執行の長岡さん。
仁和寺にはテレビの収録で訪れたばかりという賀来さんは、
「ご縁を感じますね。通常では見られない文化財の数々を
ご丁寧に解説頂いて、とてもありがたい時間でした」。
長岡さんも「文化財にご興味と経緯をもってくださるかたを
お迎えすることは、我々の喜びでもあります」。



仁和寺門跡を家元とする御室流華道を体験する賀来さん。
御室流華務長の小田美風さんに華道の極意を教わりながら、
少しずつ挿していく。ゆきやなぎ、ストック、スイートピー、そして
チューリップなど、春らしい花材に季節を想う心を込めて。






文化財を支えるために世界遺産に宿泊する喜び
 「細部にまで行き届いた美意識。美を求める心は、国境を超えますね」



松林庵にチェックインし、2階でくつろぐ賀来さん


 仁和寺の特別な宿泊施設「松林庵」に到着し、一息ついたら僧侶による
 案内で非公開の諸伽藍の見学に。
 夜の帳が下りるころ、荘麗な「宸殿」で雅楽を聞き、精進料理を味わいます。
 そのあとは境内の散策へ。
 御室桜で有名な仁和寺ですから、季節によっては夜桜を楽しむことも
 できるでしょう。
 翌日は早起きして「金堂」での勤行に参加。
 静謐な時間がを過ごしたら、仁和寺ならではの生け花に挑戦する―。
 今回、賀来さんが訪れたのは「御室御所」とも称される格式高い門跡寺院。
 華やかな空間で、宮廷文化の美の数々に出会います。
 そもそもこの文化体験は、仁和寺が日本財団の「いろはにほん」
 プロジェクトに参画したもので、非公開の歴史的建造物に滞在し、
 日本文化を体験するという主旨。
 利用料の一部は寄付され、文化財の維持・修復に充てられるといいます。
 松林庵の宿泊料は1日1組限定(宿泊は5名まで)で1泊100万円。
 「1泊100万円と聞くと、驚くかたもいらっしゃるかもしれませんが、
  世界遺産を独占し、非公開エリアで唯一無二の体験ができる。
  世界遺産で過ごす価値や、文化を継承し支えていく意義を考えて
  いただければ」
 と仁和寺執行の長岡さん。
 今回ご紹介した内容以外に、写経や護摩はもちろん、茶道、和歌、
 十二単といったプログラムも。
 旅の内容はすべてオーダーメイドで、あらゆる文化体験が叶います。
 「ほかでは決して味わえない、時空を超えた優美な世界を楽しむ旅が、
  財の保護や継承につながるのですね」
 と賀来さんも滞在を満喫。
 単なる京都観光とは一線を画す、日本文化の未来を支える度―。
 京都の新たな醍醐味が、ここにあります。






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