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家庭画報 2011年11月号

世世紀を越えて輝く街 賀来千香子さんの”特別な銀座”
 
 暮らしを豊かに彩る、銀座趣味のインテリア&フード
 ファッション&美容&カルチャーの最旬トピックスが満載!

 お洒落もグルメもイベントも、最先端が集う街
 ”特別な銀座”へ出かけましょう

    撮影/HIJIKA(BRAVA)
    スタイリング/河合真奈(インターラクト)
    ヘア&メイク/室岡洋希(スリーピース)



表紙





世紀を超えて輝く街 賀来千香子さんの”特別な銀座”

 いつ訪れてもうきくきと心が弾み、歩けば新たな発見に出会える街、銀座。
 伝統を重んじながらも常に進化し続けるこの街は、世紀を超えて憧れ
 愛されてきました。
 「銀座はいつだって特別な場所」と語る女優の賀来千香子さんと、一流の
 街の今を訪ねました。


 銀座を代表する舞台芸術の発信地、帝国劇場にて。
 100年の歴史を語る劇場にふさわしいきものをまとえば、心地よい緊張感に
 包まれると同時に同時に気持ちもぐっと華やかやいで。
 淡い黄色地にほんのりと白ぼかしの、優しい表情の訪問着が、重圧な内装
 の劇場で軽やかに映えます。
 白ぼかしに施された鏡裏っ模様の金駒刺繍が、上品な華を演出。
 唐織りの有職模様の帯を合わせれば、格調高さの中にもスマートな余韻を
 残す、現代的な着こなしの完成です。  




「一00年という歴史のある舞台に立つ幸せと高揚感。
   これこそが、私にとっての”特別な銀座です」

 古きよき伝統を今に伝え続ける、「日本髄一の文化発信地、銀座。
 そんな街の一面を代弁するのが、今年一00周年を迎える帝国劇場です。
 今秋、この格式ある老舗の劇場で、名だたる女優たちに代々受け継がれてきた
 『細雪』の舞台に立つ賀来千香子さん。
 賀来さんにとっても、帝国劇場は特別な存在だといいます。
 「やはり”定劇”は、舞台の最高峰。
 すべてが一流である銀座界隈にあるというのも、その特別感の一因かも
 しれません。
 そこに、女優にとって永遠の憧れである、昭和四十一年より続く『細雪』で
 立たせていただくということで、思い入れもいっそう強まります」
 今ではミュージカルなど洋劇を多く上演する帝国劇場で、『細雪』は貴重な和物
 の舞台です。

 「この作品には、桜やきものなど、日本人の心を表したモチーフが数多く登場
  します。最後には理屈抜きで感動し、多くの日とが涙を流してくれるストーリー
  には、そうした日本人の心にすっと入ってくるアイテムも重要な役割を果たして
  います。
  私にとっても、女優として一人の人間として大きく成長することのできた、人生
  の転機となった作品。
  歴代の大女優さんたちがつくり上げてきたものを、私も大切に受け継いでさらに
  進化させていければお思います。
  この作品の歩みが、銀座という街の歩みとぴったりと重なるように…。
  そうした意味では、銀座の地で、しかも一00周年の年に上演できるというのは
  運命的なものを感じますね」。
 大切なものを次の世代に受け継ぎながら、同時に成長を続ける銀座。
 帝国劇場は、そんな街の魅力を体現しています。


  『細雪』の美しいきものを史上公開
  『細雪』の見どころの一つが、美人四姉妹がまとう豪華な
  きものの数々。
  次女役の賀来さんの衣装は、淡い鳩羽色の金通し地に
  辻が花の模様を描いた訪問着。
  黒地に金の七宝つなぎの袋帯を合わせます。
  「震災という大きな出来事があった今年、きものは、心に
   響く日本の美意識について改めて考えるきっかけにも
   なりました」


 
  帝国劇場の広大な空間で引き立つのは、遠目にも美しく際立つ訪問着。
  象牙色の地に藍の川が流れ、それにかかるように桜ともみじ、菊の花が描いた
  優美なデザインは、春にも秋にも映える汎用性の高い一枚です。
  長寿を象徴する市松吉祥亀文の唐綾錦の帯が、おめでたい気分を盛り上げて。
  初日や千秋楽など、特別な日の観劇にまといたい着こなしです。
 




「時代の気分をキャッチできる気持ちのいい場所ー。
  常に進化する銀座もまた、魅力的です」



 「銀座の最大の魅力とは、伝統や普遍的価値を引き継ぎながらも、常に新しいものを
  柔軟に受け入れ、進化し続けているところだと思います。」
  古きよき銀座の面影を残す店舗の横に、最新のカルチャーを発信する建物が肩を
  並べていたり、昔から愛される老舗の洋食屋さんもあれば、人気シェフの流行の
  レストランも次々と登場する…。
  新旧がうまく融合しながら、街全体が成長している感じがします」と賀来さん。
 今回訪れた東京銀座資生堂ビルは、変わらぬ場所にありながら常に最先端である、
 街の個性を象徴する場所。

 「外観のうっとりするような赤い色は、いつ訪れても素敵。爽やかなグリーンが心地
  よい最上階の『ファロ スロータイム』は、これから定期的に訪れたい新たな
  お気に入り。
  一流のサービスを気軽に受けられるのも、銀座ならではですよね」。

  幼い頃からご両親と通い続けた銀座は、今もまた憧れの地だと語る賀来さん。
 「大好きな街はほかにもたくさんありますが、やはり銀座は特別なのだと思います。
  その感覚は子どもの頃から変わりません。身の引き締まる空気感と、わざわざ
  お洒落をして出かけたくなる高揚感。
  それに常に新名所が誕生するから、訪れたい場所もたくさん!
  昔も今も、そして未来も…。
  必ずや、素敵な一流の街であり続けてくれると思います」。


 
   他界天井に淡いグリーンが穏やかな気分にさせてくれる、開放的なファロ スロー
  タイムの空間に、しっとりとなじむスタイリッシュなパンツスーツ。
  ボディラインに美しく沿う立体的なシルエットは、心地よい緊張感をもたらす銀座への
  お出かけにふさわしい一着です。




ハリー・ウィンストン 銀座で出会う、至高の煌めき

 ブランド誕生以来、ダイヤモンドの伝統を彩ってきた「ハリー・ウィンストンf」。
 銀座にブティックを構えて一0年余り、今も日本に最高峰の輝きももたらしています。
 「ダイヤモンドは、自分を投影する宝石。ハリー・ウィンストンのジュエリーは、
 本物に見合う女性であろうと、自分を成長させてくれる存在です」と賀来さん。
 成熟した大人の女性だけに許された極上の煌めきを堪能してください。


  深紅のドレスに、高貴な煌めきと圧倒的な存在感を与える”ヴァイン”。
  首もとを彩るその姿は、まるで光のリースのように神秘的。
  手もとにも同じ輝きを重ねれば、一瞬にして視線を惹きつける華麗な
  パーティスタイルに。  
  時計を、ホワイトゴールドのチェーンに通してペンダントにして。
  中心部にはペアシェイプ・ダイヤモンドの花弁に囲まれたひと粒のラウンドカット・
 ダイヤモンドが憐々と煌めき、胸もとに壮麗な花を咲かせます。




秋、品格のワードロープで優雅に

 真の上質を体現した、「アクリス」の服。
 選び抜かれた素材と卓越した縫製技術が紡ぐ最上級のエレガンスは、装う人を洗練
 の空気で包み込みます。
 「シルエットが美しいだけでなく、驚くほど着心地がいいのも魅力」と賀来さんも一瞬に
 して虜に。
 シンプルに、心地よくー。
 自分らしさを大切にする、大人の女性のためのワードロープです。


  着ていることを忘れるような軽やかなカシミア100パーセントのケープは、
  まとった瞬間に賀来さんも「軽い!」と思わず声を上げてしまったほど。
  ダブルフェイスで極上の肌触りを実現した一枚は、暖かさも別格です。
  腕をのぞかせるスリット部分にタックを施すなど、ちょっとした部分にも
  こだわりが。
  同色のスエードパンツを合わせて、シンプルに際立つ秋の装いを。
  深みがあるのに艶やかで、官能的なクリムゾンレッドが、圧倒的な存在感を
  放つ一枚。
  最高級ラムスキンだけが持つ光沢が、ジュエリーいらずの華やぎを演出。
  柔らかな子羊のヘアスキンをパッチワークした身頃とウールジャージーの袖
  という、贅沢さとカジュアルさを併せ持つデザインに、強い赤をのせて…。
  潔いまでに凛として美しいドレスがここにあります。
 
 
   淡く色づいたウィート(小麦)色が上品な、アンゴラウールのダブルフェイス
  のコート。
  ボトム部分には、アクリスのシグネチャーもあるサンガレン刺繍が施されて。
  斜めにカットされたフロントの合わせも、さりげない洗練を印象づけます。
  ミンクファーのストールとホースヘアバッグを添えオフホワイトのトーンで
  まとめれば、幸福感に満ち溢れた銀座スタイルの完成です。
 
  アルパカを使用することで、ぐっと軽やかで暖かく、女性らしいはなやかさ
  を漂わせたツイード。
  ジャケットはウエストにあしらわれたファスナーの開閉を調整することで、
  バリエーション豊かな着こなしを楽しませることができます。
  クラシックなタイトスカートで、銀幕の女優のような気品に満ちた佇まいに。




日常に心地よく寄り添う靴&バッグ

 「見た目はもちろん大事ですが、靴はやはり掃き心地にこだわります」
 という賀来さんが、母娘二代にわたし愛用している「銀座ヨシノヤ」。
 創業一00年を超える銀座の老舗が生み出す、飽きのこない上質な靴とバッグ
 の数々。
 この秋は、「エイジレス」をテーマに世代を超えて楽しめるデザインの新作が
 バリエーション豊かに誕生しました。
 最高の履き心地と機能美を体験してください。


  知性をにじませるブラウンの小物を主役に、秋らしい配色のお洒落を。
  毎年完売するほどの人気を誇る銀座四丁目店のオリジナルのハンドバッグの
  新型は、銀座という街にふさわしい普通の美意識を感じさせる、ラグジュアリーで
  端正なデザイン。
  重圧感のある見た目ながら、驚くほど軽いのも多くのファンに愛され続ける理由
  です。足もとはリブニットブーツをストレートに履いて、すっきりとした印象に。
   
  「靴を履いていることを、まるで感じさせない軽さとフィット感!」と、賀来さんも
  思わず驚いたショートブーツ。
  トレンドのウェッジソールは安定感に優れているばかりでなく、軽量のゴム素材
  で衝撃吸収性や歩きやすさも別格。
  また不動の人気を誇るハンドバッグは、今季流行の差し色としても注目される
  赤が登場。
  黒ニッケル金具を施した辛口の表情が、休日スタイルのスパイスに。
 





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